こちらの記事では、京都市で6月に開催される行事の中からおすすめのものをいくつかご紹介いたします。
6月は水無月(みなづき)ですね。
これは、「田んぼに水があるから水の月」というとらえ方と、逆に「暑くて水が枯れるから水無し月」というとらえ方があるようです。
また、近年の温暖化で多少ずれ込んではいますが、梅雨が始まる時期でもありますね。
そんな水に深くかかわる月だからこそ楽しめる行事もありますよ。
目 次
【京都の行事】2025年6月開催おすすめイベント
だんだんと京都盆地の高湿度が味わえる季節になってくるのがこの6月です。
梅雨入りも含め、とにかく京都は蒸し暑い、というのは結構有名な話ではないでしょうか?
そんな蒸し暑い時期だからこそ水のそばで過ごすのも良いかもしれませんね。
鴨川納涼床
- 開催日:2025年5月初旬~9月いっぱい
- 場所:鴨川西岸
- 概要:鴨川納涼は、京都の夏の風物詩として広く知られているイベントでテレビでもよく映像が流されますよね。
鴨川沿いに設けられた床(ゆか)と呼ばれる高床式の座敷で、涼を感じながら食事や飲み物を楽しむことができます。床は主に、鴨川の二条から五条にかけてのエリアに設置され、京料理だけでなく様々なレストランやバーなど多くの飲食店が参加します。
夜になると、川面に映る灯りが幻想的な雰囲気を醸し出し、地元の人も利用しますし、観光の方たちにもとても人気があります。
また、お店によってはリーズナブルに食事を楽しめるのが鴨川納涼床の良いところでもあります。鴨川納涼は、5月から9月にかけて行われるため、6月はまだ真夏一歩手前で比較的入りやすいと思います。
京都ならではの特別なディナーをお考えの方は是非とも利用してみてください。
貴船の川床
- 開催日:2025年5月初旬~9月いっぱい
- 場所:左京区鞍馬貴船町
- 概要:貴船川床は、京都市北部の貴船神社の近くにある貴船川沿いに設けられる夏の風物詩です。
川床(かわどこ)とは、川の上に設置された座敷で、川のせせらぎを間近に聞きながら涼を感じつつ食事を楽しむことができます。
鴨川の納涼床に比べると貴船は山の中の川なので大分涼しく、初めての方はびっくりされるかと思います。このエリアは、京都の中心部とは全く違う雰囲気で自然豊かな環境に恵まれています。
川床は5月から9月にかけて営業しており、料亭や旅館がそれぞれの川床を設け、地元の食材を使用した料理を提供します。貴船川床の魅力は、自然の中で過ごすリラックスした時間と、特別で上質な京都らしい食事の組み合わせです。
また、近くに貴船神社がありますので参拝是非も併せてお楽しみいただきたいです。特に夜は提灯の灯りが川面に映り、幻想的な雰囲気が漂いますよ。
せっかく京都に来たから贅沢な食事をしてみたい、という方におすすめなのが貴船の川床です。
平安神宮 薪能(たきぎのう)
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- 開催日:2025年6月1日~2日
- 場所:平安神宮
- 概要:平安神宮の薪能(たきぎのう)は、毎年6月の夜に平安神宮の神苑で開催される伝統的な能楽のイベントです。
薪能は、古代から続く能楽の上演を野外で楽しむことができる特別な催しで、平安神宮の神聖な空間で行われるため、一層神秘的な雰囲気を醸し出しています。
この薪能の特徴は、能楽の舞台を取り囲むように配置された薪(たきぎ)が燃える中で、能楽の演目が上演される点です。
薪の火が幻想的な光を放ち、夜の静寂の中で能楽の舞台が一層引き立てられます。
薪の温かい光と炎の揺らめきが、能楽の神秘的な演技や音楽と相まって、観客に深い感動をもたらします。演目には、能楽の古典的な作品が取り上げられ、実力派の能楽師たちがその技を披露します。
能楽の演目は、物語性や詩的な表現が特徴で、観客はその優雅な舞と深い意味を堪能できます。平安神宮の薪能は、昼間の神宮の荘厳な雰囲気とは一変し、夜の神秘的な空間で能楽を楽しむことができる貴重な機会です。
観光客だけでなく、地元の人々にも愛される伝統行事として、毎年多くの人々が訪れます。
高雄納涼川床
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- 開催日:2025年6月1日~30日
- 場所:右京区梅ケ畑高雄町
- 概要:京都の奥座敷と呼ばれる高雄でも納涼川床を開催しています。
高雄は京都市内より3~5度低いという夏の避暑地でもあり、大自然の中でお食事を楽しむことができます。また、美しい川のきれいな水には蛍も現れますので、非常に美しく神秘的な光景も見られます。
京都の特別な避暑地をお探しの方に大変おすすめですよ。
東林院 沙羅の花を愛でる会
- 開催日:2025年6月中旬の約2週間
- 場所:右京区花園妙心寺
- 概要:梅雨の時期に白い花を咲かせる沙羅双樹をこの時期だけの特別公開で見ることのできる大変貴重な機会です。
皆さまは仏教の三大聖樹をご存じでしょうか?
それはお釈迦様のストーリーとともに、
- 無憂樹(お釈迦様がこの木の下で誕生)
- 菩提樹(この木の下で悟りを開き)
- 沙羅双樹(この木の下で入滅)
と言われています。
この3番目の沙羅双樹は、仏教の聖木とされるインド原産の樹木で、日本では「夏椿」とも呼ばれることがあります。
(尚、インド北部の高山原産で耐寒性の弱い沙羅双樹は日本では育たないので、実際には、 夏椿のことを沙羅双樹として扱うことが多い。)
6月に咲き始め、開花期間が比較的短いため、見頃を逃さないようにするのがポイントです。
特に、花が散る瞬間が美しいとされ、その儚さが魅力の一つです。
東林院は、京都市内の東山エリアに位置する、歴史と風情豊かな寺院です。
そしてなんといっても東林院自体は臨済宗大本山妙心寺の塔頭の一つで、普段は非公開なんです。
しかしながら、この行事の期間中に限り、特別公開されます。
沙羅双樹の花を楽しむとともに、歴史ある庭園や建物の雰囲気を味わうことができるため、京都の夏の風物詩として多くの人に親しまれています。
花が散る様子が非常に美しく、和歌や詩にもしばしば詠まれるなど、古来から日本の庭園や寺院で親しまれています。
この時期だけの特別な時間を是非京都でお過ごしいただきたいと思います。
三室戸寺の紫陽花
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- 開催日:2025年6月中旬~下旬
- 場所:宇治市三室戸
- 概要:三室戸寺の紫陽花は、この時期になると、境内のあちこちに咲き誇り美しい景観を作り出します。
紫陽花の種類としては、ガクアジサイや、西洋アジサイが多く見られます。
特に、「紫陽花苑」と呼ばれるエリアでは、約10,000株の紫陽花が咲き、参拝客にとって見応えがあります。
また、紫陽花の花が池や石橋などと組み合わさる風景も魅力です。
まとめ
6月の京都は、梅雨も始まり、湿度が上がってきます。
ですが、雨と苔むした庭の美しさは格別だと思います。
「詫びさび」の雰囲気にどっぷりつかれるのが実はこの梅雨時期だったりします。
是非この6月の行事、そして梅雨の京都の情緒も堪能してみてください。
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