皆さんは京都の紅葉を見に行かれる際、何を重視しますか?
- もみじの数
- 人気の高さ
- 写真映えする名所
- 混雑しない場所
- 長く滞在できるスポット
- アクセスの良さ
そのほかにも人によってたくさん条件はあると思います。
ここでは、私が個人的にずっと行きたかった静かで自然豊かなお寺を紹介したいと思います。
【京都市北区西賀茂エリアの紅葉】とても静かで美しい古刹「正伝寺」
ここ正伝寺は、はっきり言ってちょっと不便な場所にあります。
アクセスもなかなかに大変だと思います。
バスと徒歩、もしくは車(タクシー)という選択になります。
それでも、是非京都の良さを感じるために来てほしい場所です。
とにかく心が落ち着きます。
【京都・正伝寺】森の木々に囲まれた神秘的な参道を登る
まずは、門を入って深呼吸してみてください。
本当に空気が澄んでいて気持ちの良い森(山道)を進みます。
正伝寺は小高い場所に位置します。
ゆるやかな石の階段が整えられています。
階段横の石垣には、美しい苔。
苔好きには最高です。
ずっと見ていられます。
上も横も緑に囲まれ、とにかく落ち着きます。
ひたすら静かです。
しばらく登ると、白い塀の向こうに本堂(方丈)が見えます。
この本堂は、1652年に伏見桃山城から移築されたものです。
とにかく威厳があります。
豪華絢爛ではないけど山の中にたたずむ重厚感のある本堂です。
大きさはそこまでではないものの、作りが立派で隅々まで見たくなります。
早く本堂に入って『「デビッド・ボウイが涙した」というあの枯山水の庭が見たい!』
とはやる気持ちを抑え、手前の横道から古い鐘をまずはチェック。
この鐘も、小さいものですが、非常に古く、日本の技術が詰まったつくりで雰囲気があります。
とにかく山の中、森の中なので、「緑、砂、石、木」が視界のほとんどを占めます。
- 自然を邪魔しない意匠
- 古くても長く保てる技術
- 経年劣化の美しさ
隅々まで日本の良さ・京都の良さが詰まっています。
そして、いよいよ本堂に入り、お庭を観ます。
靴を脱いで靴箱に入れ、拝観料(500円)を支払い、入ります。
本堂の縁側に赤いじゅうたんが敷かれています。
そこに座って、ただただ静かにお庭を心行くまま楽しむ。
美しい。
言葉にすると価値が下がる気がしてしまうほど、静寂の似合う場所です。
本当に美しい。
- 比叡山を臨む美しい風景
- 整えられた石
- 7・5・3に配合されたサツキ
- 白い塀と緑の木々
- 遠くで聞こえるトンビの声
- 近くで聞こえる様々な鳥の声
この小さな古刹でただ座ってお庭を眺める。
山の中で宇宙のような世界観を味わう。
古ければ古いほど、維持管理は大変なはずです。
しかしながら、丁寧に毎日目をかけ手をかけておられるのが伝わります。
この時期(2024年11月初旬)は、まだ青もみじです。
苔の緑と相まって本当に素敵。
これが真っ赤になると思うと、これまたどんだけ感動するんだろう。
受付をしていただいた女性の方が、お花の整備もされていたのでお話を伺いました。
最近ではイノシシが来てお花を掘り起こすのが大変と仰っていました。
動物が来て荒れる場所も、人の手を入れてまた整備し直す。
そうやって、共生しながら古刹を守り続けてくださっています。
動物は昔からいたんやからねぇ。
人間が侵したんやろうしねぇ。
大変ながらも、動物を大切にされているのは、会話からも、そして至る所に置かれた動物の置物からも伝わってきました。
また木々を抜けてゆっくり下って帰途につきます。
帰り道も美味しい空気を吸って静かにあれこれ考えながら浸れます。
あぁ~…
本当に良かった。
山の中の古刹【正伝寺】は、ひたすら静かで素晴らしい時間を過ごせる場所でした。
まとめ
京都市北区の【正伝寺】は、山の中の古刹で大変静かです。
行きにくい場所にありますが、静かに京都の古刹と自然を楽しみたい人には最高の場所です。
また、歩くのが好きな方は、タクシーではなく、バスと徒歩でハイキング気分も味わえますよ。
- 苔むした石垣
- 杉や竹に覆われた参道
- 美しい枯山水
- 静かな自然音と柱のきしむ音
- どこまでも澄んだ空気
京都ならではの場所とはこういう場所なのではないでしょうか。
是非とも訪ねてみてください。
また、弊社はリピーターさんにもおすすめの、混雑しないマニアックな京都を探索するツアーも多数催行しております。
是非お気軽におといあわせくださいませ。
京都西陣の 職人たちと出会う旅[体験半日観光]